大きすぎるバストを小さく補正する方法(プリンセスシーム編)

海外パターンはBカップを基準にバストが設定されていることがほとんどです。

ですから、フィットするシルエットの服を作るときは、

バストを基準にサイズを選んだ場合でも、Aカップ以下の人は補正がいる可能性が高い!

バストを小さくする補正方法(英語ではSBA: Small Bust Adjustmentといいます)は、

バストダーツの種類によって異なります。

たとえば、ダーツが脇から入っている場合とプリンセスシームの場合は、

型紙の操作方法が、少し違うんです。

今回は、先日ご紹介した無料パターン「Cecily Dress」の一環として

プリンセスシームの場合のバスト補正を解決しましょう!

問題を特定する

「バストあたりが緩すぎる!」

「生地が意図されたシルエットでバストに沿っていない!?」

「ていうかブラが見えるんだけど?」

私も先日ご紹介した無料パターンのCecily Dressをトワルで組んでみたとき、

会釈をするだけでブラが丸見えでした。

直立不動でなんとか体裁を保っていますが(笑)

これはバスト部の生地が余分ということ。

つまり、この余分な生地を省いてやれば良いのです。

余分な生地をまち針で留める

まず、この余分な生地がどこかを特定して待ち針で止めていきましょう。

理想的には、待ち針より短いシルクピンが良いと思います!

プリンセスシームの場合は、余分な生地を横方向につまみます

次に、つまんだ箇所の境目の上側と下側にチャコペンで印を付けます。

そうしたらトワルのピンを外し、チャコペンの間隔を測ります。

この数値が、縫い目ごとに縮める寸法となります↓。

型紙を修正する

先程割り出した数値を使って、型紙上で余分な寸法を閉じていきますよ~!

下の画像のピンク点線部に切り込みを入れ、シルクピンで止めた寸法分だけ重ねて縮めます。

ここで注意したいことは、縫い代ではなく出来上がり線で寸法を取るということです。

出来上がり線で型紙を調節した上で、最後に縫い代を書き直しましょう!

ステップ1:身頃中心に切り込みを入れる

まず、中央パーツに切り込みを入れていきます(図の右側です)。

バストポイント(ピンクの丸)から水平に線を引き、はさみで切り離します。

ステップ2&3:脇身頃に切り込みをいれる

脇身頃(上図の左側のパターン)に切り込みを入れていきます。

バストポイント(ピンクの丸)から脇線に向かって線を引き、切り込みを入れます。

このとき水平でなく、少し下傾斜に。

脇は切り離してしまわず、脇線の直前2mmほどを残しておきます(回転中心点となります)。

ステップ4:脇身頃を操作する

脇身頃(左側)を操作します。

青い丸を回転中心点にして、切断線をピンで止めた分だけ下に移動させます。

ステップ5:身頃中央を操作する

同じように、中央パーツも切断線をピンで止めた分だけ下に移動させます。

ステップ6:出来上がり線を書き直す

出来上がり線のバランスが崩れているので、スムーズに書き直します(上図⑥:黄緑色の線)。

ステップ7:バストポイントを書き直す

出来上がり線の上に、新しいバストポイントを合印として入れ直します(上図⑦)。

最後に縫い代を書きます(図示なし)。

これで補正が完了しました!

私のCecily Dressの身頃はこんな感じ↓になりました。

やっぱりバストがフィットしているとスッキリしてきれいに見えますね!

まとめ

今回はバストサイズを小さくする型紙の補正を説明しました。

プリンセスシームの型紙を補正する場合は、横方向に余分な生地をつまみ、

つまんだ寸法をパターンパーツに落とし込み、出来上がり線を調整します。

Aカップ以下の方がフィットしたシルエットのトップスを作るときは

まずはトワルを組んでこの補正をすることをおすすめします!

読んでくださりありがとうございました。

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