総合評価は3.3点
McCall’sのM7974は、本当に素敵なデザインで、作り終えるとかなり気分が上がります。
型紙をPDFで購入してから実際に縫い始めるまでの工程が大変すぎるため、総合評価は3.3にとどまりました。ただ、一旦型紙を作ってしまえば生地違いで何着も作りたい型紙です。詳しくは下記のレビューをご覧ください。
評価項目
デザインは個人の好みがありますので、客観的な数値を出すのは難しいと思います。主観は主観でも、単なる5段階評価ではなく、細目を設けることで文才がなくても色々な型紙の特徴がより具体的に伝わるかと思い、スパイダーグラフを作ることにします。各評価項目は次の通りです。
項目 | 質問 | 回答 |
値段 | 値段はいくらだったか | 1. 2000円以上 2. 1500円~1999円 3. 1000円~1500円 4. 500円~999円 5. 500円未満 |
準備 | PDFデータを印刷し型紙を準備するまでの時間 | 1. 3時間以上 2. 2時間~2時間59分 3. 1時間~1時間59分 4. 30分以上1時間未満 5. 30分未満 |
見やすさ | 型紙は見やすいか | 1. とても見づらい 2. 少し見づらい 3. 普通 4. 少し見やすい 5. とても見やすい |
サイズ感 | サイズ感はどうだったか | 1. 全体的に合わない 2. 合わない個所があった 3. 普通 4. おおよそ希望通り 5. 体にピッタリ |
説明書 | 説明書はわかりやすく書かれていたか | 1. 大雑把 2. もう少し細かい説明がほしい 3. 普通 4. 大体わかるが細かいところはウェブ検索が必要 5. よく作り込まれていてわかりやすい |
難易度 | 縫製の難易度はどれくらいか | 1. とても難しい 2. 少し難しい 3. 普通 4. まあまあ優しい 5. とても優しい |
見栄え | 出来上がった洋服の見栄えはどうか | 1. 非常に見栄えが悪い 2. あまり見栄えが良くない 3. 普通 4. まあまあ見栄えが良い 5. とても見栄えが良い |
値段は2000円以上
定価の19.95米ドルで購入しました。私はPDFパターンを購入しました。紙のパターンでも値段は同じです。円安ピークの時に買ったので2500円は超えていました。型紙としては今までで一番高額でしたが、一年間憧れていた型紙なので思い切りました!PDFパターンを買う時に注意しておきたいのはコピー代です。この型紙はA4フォーマットでしか提供されておらず、60枚のプリント出力が必要となります。コンビニで出力するとそれだけで1200円です。
型紙を準備するまで3時間以上
McCall’sの型紙を使うのは初めてだったので、戸惑いました。それもかなり。細かいことを言い出したらきりがありませんが、とにかく型紙を正常に印刷するまでに数ヶ月かかりました。
結論としては、A4タイルをパソコン上でA0サイズに組み立てて、それを図面印刷専門店に出稿してA0で印刷しました。だってA4用紙が60枚あるんです。A0三枚分です。これを美しく一枚に組み立てる床面積は、残念ながら我が家にはありませんでした。MaCall’sさん、A0データを作ることくらい簡単でしょ?そんなにPDF売りたくないの?って思います。
型紙の見やすさは普通
日本の洋裁本は様々なデザインの型紙が入り乱れているので、それに比べれば1つのデザインしかないのはかなり見やすいです。それに、McCall’sの型紙にはノッチや合印がかなり細かく記載されており、縫製がとてもうまくいきます。縫っていけば合印の意味が自然とわかるので、省略せずすべてトレースすることをおすすめします。
サイズ感はおおよそ予想通り
サイズの決め方
ネットのレビューでは「かなりゆるい」という意見が多いです。私の感覚では、サイズ表を信じて型紙をとれば、程よくゆとりがあり、体にフィットした完璧なラインが出来上がります。おそらく、欧米基準だともう少し体のラインがしっかりでるほうが良いのでしょう。ボタンホールとボタンの位置を微調整することで最終的には1センチ~2センチ程度の調整ができます。
McCall’sのMissラインの基準身長は165センチです。日本のJIS基準の158センチに比べてかなり背が高いと思うかも知れませんが、160センチの私でもスカート丈の調整だけで大丈夫でした。必要であれば見頃を短くしたり長くしたりする基準線がありますので、そこで型紙を調整可能です。
大切なのは、自分のバストサイズを基準にどのサイズを使うか選ぶことです。仕様書はインチ表示になっていますので、センチ表示に変換した表をこちらに載せます。黄色でマーカーしたのは私のサイズです。
サイズ展開は6号~22号です。私はバストが80センチなので、8号を選びました。ウエストは10号なのでウエストにかけて10号に線を移行させ、スカートは10号サイズで線を引きました。サイズ感的には調整せず8号のスカートをトレースしても問題なくフィットしていたような気がします。
アームホールのサイズ
一点気になったのは、アームホールが小さめなことです。色々な袖のオプションがあり全部に対応するためなのかも知れません。私は前身頃と後ろ身頃の釜底を1センチずつ下げてアームホールを広げました。
あとは、袖山の寸法に疑問があります。仕様書にはイセを寄せるって書いてあるけど、アームホールの寸法に対して袖山の寸法が大きい気がします。測ると1.5倍のギャザー分量があるんですよね(私はオプションBの袖を使いました)。アームホールを広げた分、少し余裕がでましたが、それでもギャザーにせずイセで処理するのは難しかったです。
説明書はまあまあ分かりやすい
用尺や裁ち方図が丁寧
とても美しくレイアウトされている二色刷りの仕様書です。柄がある場合の裁ち方や、布巾によって異なる用尺など、懇切丁寧に記載してくれているので裁断の失敗はなさそうです。
致命的なミスは、縫い代が入っているのか、いないのか?という大事なことがどこにも書いていない(見つからない)ことです。McCall’sの型紙は、縫い代込みのようです。基本は1.5センチです。トワールでサイズ確認してよかった、本当に。型紙を微調整したい場合は、1.5センチ内側に出来上がり線を引く必要があります。でも縫い代1.5センチって大きすぎじゃない?
ロックミシンをかける場所の説明が不足
また、ロックミシンをどこでかけるか?という細かい指示がないので、そこがあれば完璧でした。その他の手順はとてもわかりやすく書かれています。
難易度は普通レベル
McCall’sさんはEasyって言っています。ダーツやファスナー付けがないからでしょうか?私は決して簡単だとは思いません。パーツが10以上いりますし、ギャザーがたくさんあります。というかギャザーしかありません。ボタンホールも14ありますから、パーティーの当日縫い始めてはいけません。絶対に。時間がかかります。高度な技術は要求されませんが、袖のイセやギャザーをきれいに縫う技術はいると思います。
見栄えは素晴らしい!
これはあくまで主観ですが、私は大好きなデザインです。クラッシックなシルエットですよね。ギャザーたっぷりですがきれいめな細身のラインをベースとしているので40代でもいける!ただ胸元の開きは気になりますね。私は普通に下にシャツを着てしまいましたが、セクシーに着たい日は下着だけでもいけると思います。
私は船場白生地商店さんのストレッチウールで冬用にしました。裏地はないですがかなり温かいです。薄手でオチ感のある素材なのでギャザーもきれいに入りました。次は薄手のポリエステルか、リネンあたりで夏用のワンピースに挑戦してみたいです。
みなさん#パタリバでハッシュタグをつけてインスタに投稿してくださいね!もちろんコメントも大歓迎です。
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