ニット用針と普通のミシン針の違いって一体何なの?
ニットを縫うときは「ニット用針とレジロンで縫いましょう」って言われますよね。
具体的には何が違うんでしょうか。
ニット生地を普通地用のミシン糸で縫うと、目飛びが発生したり、生地に穴があいたりすることがあります。
これを防ぐために、ニット用のミシン針は、布帛用のミシン針と大きく3つのポイントで違いがあるようです。
米国特許第3862611号の「ミシン針」特許(当時:丸善ミシン株式会社)から読み解いてみました。
(画像の出所: US3862611, USPTO)
針先が丸いこと
1つ目の違いは、繊維を傷めないように針先が丸くなっていることです。
丸くなっているとはいうものの、0.1ミリ単位の世界です!
上の写真ではどちらも14番の針ですが、ニット用の針はどちらか分かりますか?
先を丸くすることで、繊維を切断することなく、繊維を「避けて」ミシン糸を貫通させることができます。
ニットは繊維が編み込んであるため、一箇所が痛むとそこから穴が広がってしまいますから。
溝が深いこと
2つ目の違いは、胴に形成されている溝が、深めに作られていることです。
ミシン針には胴部(写真の矢印の箇所)に溝が形成されていますが、ニット用ミシン針の溝は、普通地用のミシン針よりも溝が深いようです。
爪で触ってみてください。ニット用針ではこの溝しっかりと切り込まれていますよ!
これによりミシン糸が針に収まり、生地を貫通する際の摩擦が低減する、という考え方のようです。
摩擦が低減することで、針が持ち上がる際に生地も一緒に引っ張ってしまうことがなくなり、
その結果目飛びを防ぐことができますね。
ループを大きくする工夫
3つ目の違いは、針穴上部の傾斜部が工夫された形状になっていることです。
写真で丸をつけた場所ですが、分かりますか?
ぜひ、ご自身の針で比較してみてください。
ニット用ミシン針では、矢尻のように少しフックのような形状をしています。
このことで、針を戻したときに裏側にできるミシン糸のループが大きくなり、目飛びを防止できるようです。
(画像の出所:https://www.juki.co.jp/jp/muse/sew/stitch.html)
まとめ
普通地用のミシン針とニット用のミシン針の3つの違いを説明しました。
ニット用ミシン糸は、普通地用のミシン糸と比べて以下の違いがあることが分かりました。
- 針先が丸い
- 溝が深い
- 針穴部の形状
私もこれからは横着せずにニット地用のミシン針に付け替えて縫いたいと思います!
読んでくださりありがとうございます。
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