マッコール型紙の特長

原典『Dressmaking Made Easy』 (1939) p.3

パターンが先か生地が先か?

型紙と生地、どちらを先に選ぶべきでしょうか。経済的に考えれば、先に選ぶべきなのは型紙です。型紙には衣服に必要な用尺のほか、そのスタイルにおすすめの生地の種類なども記載されていますから。

マッコール型紙の特長

マッコールの型紙は英・仏・西の3ヶ国語表記です。縫い代込みの裁断線、、手順番号付きのノッチ、地の目線、タックなどのガイド線、出来上がり線、裾線、および衣服を制作するのに便利な合印などが記載されています。

表紙のスタイル画

パッケージの表紙には、そのデザインがもっとも引き立つ服の色で、スタイル画が描かれています。生地や装飾を選ぶ参考にしてください。通常、2種類以上のスタイル画が描かれています。

説明書

型紙には「裁断および縫製の手順」と書かれた説明書が同封されています。説明書には次の情報が記載されています。

Ⅰ-型紙を自分の寸法に合わせる方法
IIー生地巾に応じた裁ち方図
III-図と簡単な作り方を含む、縫製手順
IV-仕上げの詳細:縫い目・裾・首まわり・開きなどの簡単な仕上げかた

補正用イラスト

補正用イラストでは、パターンを均等に短くしたり長くしたりする方法や、ヒップが小さい場合や肩が広すぎる場合に型紙を調整する方法をわかりやすく説明しています。

裁ち方図

裁ち方図は、型紙封筒の表紙に記載されているサイズ、および生地巾によって複数のバージョンを図示しています。

ノッチ

型紙に記載されたノッチは、縫い合わせる順番に番号が振られています。縫い方・縫製手順内に、ステップ・バイ・ステップの手順とともに分かりやすく図解しています。

仕上げ

必要な仕上げの手順も説明書に記載しています。

裁断線の外枠

マッコールの型紙には、裁断線の外側に若干の余白部がついています。この余白は、裁断線を保護する目的でつけられており、余白部を利用することで裁断の精度を保つことができます。各パターンを生地に置く際、端切れを最小限にするために、余白部は下図のように重ねて配置しても構いません。

二重線の中央(白い箇所)で型紙ごと生地を裁断します。生地を裁断する前に余白部を切ってしまわないでください。各型紙と生地を裁断しきれば、余白部が自然に切り落とされるようになっています。

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